スターク訪問看護ステーション広報室です。
わたしたちは地域で暮らすご利用者様やご家族の皆様が住み慣れた土地で「私らしく」安心して生活していけるように、訪問介護・居宅介護支援・訪問リハビリ等の訪問看護事業サービスを通して様々なご支援をさせていただいております。
当ブログは初心者から訪問看護に挑戦した当社社員の成長の記録や活躍を、リアルドキュメンタリーとしてシリーズ化して、皆様に訪問看護についてのご興味・ご関心をもっていただければという想いで配信しております。
今回は、訪問看護ステーション板橋徳丸に勤務している木村さんへ「訪問看護初心者からデビューした私のいまの仕事内容」というテーマで取材をしました。
木村さんは元々病院勤務、地域のデイサービスや有料老人ホームでアルバイトの経験がありましたが、訪問看護の仕事は初めてでスターク訪問看護ステーションへ入社しました。
研修期間を終え、だんだんご利用者様への訪問も一人で行うようになり仕事にも少しずつ慣れてきた様子でした。
日々奮闘する木村さんに、毎日の仕事の流れと仕事内容について簡単に教えてもらいました。
出社は8:45、まずは事務所で申し送りをしてから1日がはじまります。
スケジュールによっては、ステーションへ行かずにそのままご利用者様のところへ直行する日もあるそうです。
ご利用者様のお宅へは自転車で行くことが多く、木村さんは自動車免許は持っていないため近隣のご利用者様への訪問を中心に割り当ててもらっているそうです。
気温が上がる夏場の自転車での移動は、病院勤務ではなかった大変な事のひとつですと教えてくれました。
お昼はみなさん自分のタイミングで食事がとれるので外で食べたり自由にしているそうです。
午前・午後ともに今は1~2件ずつの訪問を行ていて、1件あたりは内容にもよりますが30分~1時間が多いそうです。
フレックスタイム制なので午後の訪問後はそのまま直帰することもよくあるそうです。
時間には比較的余裕がある勤務形態なので、初心者ではじめてのことが多い訪問看護ステーションでの仕事でも緊張感をもちながらも、一つ一つ落ち着いて対応出来ているようです。
それでは、いまの木村さんの訪問時の仕事内容の一例をみてみましょう。
ご挨拶・手洗い・消毒
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バイタルサインのチェック
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入浴介助
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髪の毛を乾かしたり入浴後のケア
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軟膏やお薬の補助
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次回訪問の確認等・ご挨拶
簡単な流れにはなりますが、主にこのように進めているそうです。
では、ひとつひとつ詳しくみていきましょう。
ご利用者様のお宅に着いたらまずはご挨拶をし、手洗い・消毒をします。
そしてバイタルサインのチェックをしながら前回訪問時から何か変化がないか確認をしていきます。
これは、ご利用者様とのお話であったり、ご家族の皆様・ヘルパーの方との会話を通してコミュニケーションをとりながら些細なことでも何か変化はないかと気をつけながら行っているそうです。
会話の他にも、お部屋の様子やご利用者様の身体的な変化なども注意深く観察し、気になることがあればその場で確認したり、分からなければ持ち帰って先輩に確認してもらったりすることもあります。
バイタルサインの確認が終わったあとは、ご利用者様それぞれにあったケアになりますが、いま木村さんは入浴介助のご利用者様の対応が多いそうです。
比較的、軽介助の方が多いのでサポートをするかたちでお風呂へ入ります。
ゆっくり湯船に浸かる方、パッとすませたい方といろいろな方がいらっしゃるのでまちまちですが、おおよそ10〜15分ほどだそうです。
お風呂の後は何かお薬や軟膏を塗る必要があればそれぞれに補助をします。
他にも髪の毛を乾かすお手伝いをしたり、お薬の管理のお手伝いや傷の処理など幅広く対応します。
決まっている作業はひとつもなく、ひとりひとりのご利用者様に合わせて丁寧に対応していく中で、同じ方でも訪問のタイミングによってさまざまな変化があるため、同じ仕事内容という日は一日もなく学びの多い日々だそうです。
ご利用者様への訪問が1件終わった後は、次の予定があればそのままステーションに戻らずに直接向かうこともあるそうです。
こういったスケジュール管理は管理者の方が行ってくれていて、その予定に沿って1日の業務の流れを考えます。
例えば朝一番に自宅に近いご利用者様の予定が入っている日は自宅からそのまま私服でお伺いをすることができるなど、スターク訪問看護ステーションでは働く人にとっても、柔軟な対応をしてもらえるところは働きやすいポイントですとはなしてくれました。
それぞれのご利用者様への訪問後には毎回必ず記録を提出します。
お伺いした際のバイタルサインの記録はもちろん、身体的変化はなかったか、ご利用者様自身の様子はどうだったか、お部屋の環境に大きく変化はないかなどまずは観察して気付くことから、会話をすることで感じる変化やヘルパーの方や周りの方からもお話を伺うことで得た状況などまで細かく記録します。
前回の対応が別の方の場合はその記録に基づいて訪問看護の業務にあたるので重要な仕事内容のひとつです。
木村さんが初心者から訪問看護の仕事をはじめて数か月がたったいま、ご利用者様と向き合っていく上で、もっとスキルアップをしたいという思いはもちろん、身につけていきたい・こんな風になりたいというビジョンもだんだん見えてきたといいます。
まず、はじめてすぐに感じたところはコミュニケーションの大切さです。
これまでの病院勤務等の経験でも患者様やご家族の方とのコミュニケーションをとってきましたが、ご利用者様のお宅へ訪問した時のコミュニケーションのとり方はまったくの別物でした。
信頼関係を深めるということも重要ですがそれだけではなく、週に1~2度の短い時間のコミュニケーションを通していかにご利用者様の細かな変化にも気を配りながら、そしてご家族やヘルパーさんなど周りの方々のお話しの中にも気づけることはないか、などこれまで以上に丁寧にコミュニケーションをとることになったといいます。
ご利用者様との会話の内容がこれまでと少し変化が見られたりすることから認知症などの進行が出る可能性もあるため、コミュニケーションをとることもまた、訪問看護の大切な仕事内容のひとつです。
そしてそれは毎日の経験の積み重ねで自身のスキルアップを最も感じられるものかもしれません。
つぎに観察する力の必要性です。
ご利用者様の身体的変化はもちろん、どんな些細なことでも注意深く見ることでご利用者様への対応が変わってくるといいます。
それはお薬の管理やけがの具合のためだけではありません。
例えば部屋の雰囲気、髪型や服装の変化、顔色だけでなく表情まですべてにおいて観察をします。
こういった細かな変化に気付けることでもちろんコミュニケーションにも繋がっていきますし、距離も縮まり信頼関係を構築するためには訪問看護に就くにあたって必要不可欠な力だと感じたそうです。
これははじめから備わっている方も中にはいらっしゃると思いますが、徐々に身につくものでもあると木村さんは思ったそうです。
これらは先輩方の背中を見て感じたり、実際に自身がご利用者様と接することにおいて訪問看護が初心者の方はみなさん感じることではないかと思います。
他にも時間管理能力や状況把握力も経験を重ねるごとにもっと力をつけられれば、自分の仕事にも自信と余裕をもつことができて柔軟な対応に繋がって成長できると感じたそうです。
知識的な面では社会資源や多職種連携、福祉用具に関する知識をもっと広げていきたいと考えているそうです。
制度ひとつをとっても知識を深めているだけでご利用者様に提案できる生活の幅が広がったり、もっと毎日を過ごしやすいものにするお手伝いが出来るのではないかと日々の業務で感じることが多いそうです。
仕事にも少しずつ慣れて、視野が広げることができるようになった分、自分に必要なものも見えてきたようです。
これは同時に木村さん自身もスキルアップし日々成長していることがうかがえますね。
はじめは右も左も分からなくてこわいという思いもあった木村さんですが、同じご利用者様であっても1日も同じ仕事内容の日はなく、大変だなと思うことも正直あるそうです。
しかし、これまでの病院勤務では見えてこなかった看護という仕事の別の面をたくさん見ることができ、どんな小さな経験でも吸収していくことで少しずつでも成長を感じている日々です。
分からないことや立ち止まってしまうこともたくさんあり、まだまだだなと思ってしまうこともあるそうですが、先輩方に相談して解決へ導いてもらえた時に「私もこんな風になりたい!」とモチベーションに代えることが出来るようになってきましたと話してくれました。
そしてその先の目指すところはご利用者様の笑顔です。
訪問看護という専門性の高い仕事内容ですが、一歩ずつでも毎日着実に成長していくことが感じられればいいですね。
求人募集やホームページだけでは見えない部分の仕事内容を、一部ですがお伝えいたしました。
スターク訪問看護ステーションでは初心者や未経験の方でも「訪問看護に興味がある!」「訪問看護の仕事でスキルアップしたい!」というみなさまの思いを大切にしています。
当ブログで少しでも訪問看護の仕事に踏み出す一歩のお手伝いになれば幸いです。